2016年1月31日日曜日

NEC MR04LN 購入

1.購入の動機

2015年にmineoの導入に合わせてXperia ULを購入して使用していました。導入当初はこれでドコモでネットワーク圏外となる地下鉄区間でも問題なくインターネットが利用できると喜んでいたのですが,Xperia ULには大きな欠点がありました。 それは一度4G LTE圏外となるとその後自動で復帰できず、手動で機内モードON→OFFにする必要があること。 昨年12月に通勤経路が変わり,必ず通勤時にこの儀式が必要な状況になりさすがに面倒になってきていました。そこでmineo圏外後に自動復帰できる端末またはルーターを導入しようと思ったわけです。


以前からNECのMR03LN→MR04LNのラインは動作に大きな問題もなく,Bluetooth接続するとバッテリーが充分に保つという話は聞いており,機会があれば購入したいと思っていましたが,Amazonのタイムセールでときどき価格が「おっ」と下がることがあるので,購入のタイミングはいつだろうと買いあぐねている状態でした。 そんなところに1月中旬に行われたAmazonのタイムセール祭りで,クレードルなしのものがこれまてで最安値で販売されたため,これは好機と購入しました。

ちなみにMR04LNには充電用途以外に,RJ-45ジャックを備えてWANに有線LAN接続できるようになるクレードルがありますが,別売品となっています。

2.注文から入手まで

国内の端末。それもメジャーなAmazonさんということで注文して翌日受け取り。
楽で早くてAmazonさんありがとうという感じ。

ちなみにこれを書いている時点での商品の購入先は
http://goo.gl/TuYrEw

同じもののクレードルは
http://goo.gl/X8aruL
になります。

執筆時点では19,872円で販売されていますが,これがタイムセール祭りのときは14,980円だったのでこれを逃す手はないと思ったわけです。

3.開梱・外観について

箱は至ってシンプルなデザイン。据え置き型のルーターなどの箱にはこれでもかというくらい機能・性能の記載のあるものが多いイメージですが,これは極めてシンプル。まあ店頭に展示するような商品でもないので余計なコスト増にならない合理的な選択ですね。右に写っているのはMR04LN用の液晶保護ガラス。よく傷が付くというコメントを見かけたので一緒に購入しておきました。






開梱すると入ってるものはこんな感じ。本体(裏蓋はセットされていませんでした。),バッテリー,充電用AC→USB変換アダプタ,USBケーブル,そしてつなぎかたガイドとご利用にあたっての注意事項。つなぎかたガイドの方はセットアップ時に参照することになると思うので,ネットで調べりゃと言わずに取っておきましょう。



バッテリーは3.8V,2300mAh,8.8Whのもの。


MR03LN,MR04LNともにバッテリーがもつと聞いているのですがほんとかなぁという容量。まあセットアップして使ってみて判断しましょう。

本体の正面はディスプレイの下にAtermのロゴのみというこれまたシンプルなもの。左側面に充電・通信兼用のmicroUSBポート。右側面上部には電源兼液晶ディスプレイのON/OFFボタン。物理的なボタンはこれのみというシンプルさ。写真はありませんが,本体下部にはストラップホールがあります。 背面は一面シボ加工で左下部にNECの文字が。とことんシンプルなのです。









電池部の電池の下には製造番号,製品名,製品型番,IMEI,FCC IDの記載があります。


4.システム等について

2016年になってからしばらくファームウェアの問題で日時が表示されない問題がありましたが,現在のファームウェアではその問題も解消されています。 購入してから一回ファームウェアのアップデートがありましたが現在のバージョンは1.2.1になっています。

【更新履歴】
http://goo.gl/6A2FR8

MR04LNが用意するインターフェースは以下のようになっています。

WAN側
 3G/4G LTE網
  対応バンドについてはこちら
  https://goo.gl/0LORMf
 公衆無線LAN(手動設定により自宅Wifiなども対応可)

LAN側
 Wifi(2.4GHz,5GHz(屋内),5GHz(屋外))
 USB
 Bluetooth

なので自分が使うケースとして以下のようなものが考えられるかなと。
(1)WAN側:MVNO回線, LAN:Wifi/Bluetooth
   で外出時にスマホ・タブレットでインターネット利用
(2)WAN側:MVNO回線, LAN:USB
   で外出時にWifi/BluetoothがないPCでのインターネット利用
(3)WAN側:自宅Wifi,LAN側:Wifi/Bluetooth
   で外出時と自宅で設定変更なしでMR04LN経由でインターネット利用

LAN側のインターフェースのBluetoothですが,ペアリング情報を5台分までしか登録することができず,その状態でペアリングを行おうとすると最大数に達したというメッセージが表示されペアリングできません。

このMR04LNも一般的なルータと同様Webインターフェースがあり,そちらから個別に情報を削除することが可能です。ただし機器の表示がBluetoothのMACアドレス表示のため,どれが自分が削除したい機器の情報かがわかりにくいだろうなぁと。

あとWifiですが,2.4GHz帯の他に電波干渉に強い5GHz帯も利用可能になっています。
【IOデータ 無線LAN規格の違い】
http://goo.gl/yfq3qq

WAN側のインターフェースについては3G/4G LTE回線が利用可能。これまでは「ドコモまたはドコモ系のMVNO用」のルータではauまたはauのMVNOな事業者のサービスは利用できないものが多かったと思いますが,MR04LNはau系またはau系MVNOであるmineoのサービスが利用可能です。

対応可能なLTEバンドは前に示したリンク先のとおりですが,ドコモ・au・SBMでこれから利用されると思われるバンド28,UQ WimaxのWiMax2+やWCP提供のAXGPの利用可能性のあるバンド41に対応しないことがちょっと残念ですが,自分の利用上ではそんなのに対応してなくてもまったく問題ないですね,実際。

またWAN側のインターフェースとしてLAN側のWifiとは別にWifiインターフェースがあり,何種類か公衆無線用な設定が用意されていますが,手動設定も可能になっており,公衆無線に限らず自宅や職場のWifiを設定しておくことができます。

WAN側の3G/4G LTEおよびWifiのインターフェースはそれぞれ個別にON/OFF可能で,両方もONにしている場合,Wifi→3G/4G LTEの順に接続を試すようなので,WAN側のWifiに自宅Wifiや職場Wifi用の設定を行い,さらに3G/4G LTE設定に手持ちSIMの設定をしておくことで,MR04LNもそれにぶら下げるデバイスの方も特に設定を変更することなくインターネットが利用できる,という環境が作れます。

5.設定・運用してみて

SIM 1にmineo,SIM 2にDTI ServersManをセットしAPN設定を行い,LAN側のインターフェースはWifi OFF,Bluetooth ONで運用しています。 だいたいいつも2台のスマホを接続して持ち歩くような使い方をしていますが,バッテリーの残量は朝7時に100%で使い始め,20時の時点でバッテリーの残が50%をちょっと切るというところです。

これまではmineo回線をXperia UL経由で使っているときは充電しないと不安,もしくは夕方に切れてしまうような状況だったので,それがなくなっただけでもありがたいのですが,何よりありがたいのが,当初期待していたmineoの4G圏外からの復帰が期待したとおりに問題なく行われること。いつも通勤時にはインターネットを利用した民放のストリーミング放送サービスradikoを利用しているため,ネットが切れるとすぐにわかるのですが,ちょっと音が途切れても4G圏内になりしばらく立つと自動的に再生が再開されるのが「こうでなくっちゃ」という感じです。
また処理能力が低い端末でテザリングを行う場合,通信速度が思うようにでないことがありますが,MR04LNを経由することで通信が遅くなっているような気配はありません。またLAN側のインターフェースにBluetoothを選択したことでWifiを選択したときよりは最大通信速度は落ちると思うのですが,実際に運用してみるとそれがボトルネックになっている感じはありません。

LAN側のインターフェースの違いによるバッテリー消費の違いを今週運用の結果から計算してみました。どのケースも複数サンプルより算定したものでなく,いずれ単日分なので念のため。

 (1)Wifi ON (2.4GHz),Bluetooth OFF,ECOモード OFF
  → 10.74%/時間
(2)Wifi OFF,Bluetooth ON,ECOモード ON

  → 2.89%/時間
(3)Wifi OFF,Bluetooth ON,ECOモード OFF

  → 3.03%/時間

 まずLAN側のインターフェース選択に関してはWifiはなしと判断し,Bluetoothにしました。 ECOモードについてはあまり有意な差はないと思い,ここ数日はECOモードOFFで運用しています。

次にMR04LNによる通信速度の低下の有無を検証。
いずれもmineo【mineoスイッチ 節約OFF】での通信。
2016/01/31 20~21時の間にAndroidアプリ RBB TODAY SPEED TESTで5回計測。 最高値・最低値の結果を除いた3ケースの平均を算出。

(1)Xperia UL with mineo SIM
  → DOWN 13.60 Mbps/UP 2.41 Mbps
(2)Xperia A→(Wifi 2.4GHz)→Xperia UL with mineo SIM
  → DOWN 9.86 Mbps/UP 0.61 Mbps
(3)Xperia A→(Wifi 2.4GHz)→MR04LN with mineo SIM
  → DOWN 12.23 Mbps/UP 2.19 Mbps

手持ちのスマホででau 4G LTEに対応したものがXperia ULしかなかったため,RBB TODAY SPEED TESTを実行する端末が統一できなかったのがザンネンですが,MR04LNによる速度低下は,納得がいく範囲内ではないかと思っています。

6.総括

散々「買い時」を狙ってようやく購入したMR04LNですが,少々高くてももっと早く購入しておくべきだったと思う出来の良さです。 シンプルな外観,さらにメニュー構成もシンプルかつわかりやすく,アイテムの分類傾向がわかればあまり迷うことなく操作ができるようになっています。またルーターとしての性能も速度低下も低く,ドコモ網・au網でも単体のスマホに劣るところは感じられません。

強いて不満?というか希望を挙げると
・Bluetoothの接続情報が5台までしか保持できないのが,この手のデバイスを使用する人にとっては少なすぎる印象。 少なくとも20台は欲しいなと。
・モデムチップの仕様上仕方ないのかもしれないが,再起動なしでもSIM切替可能として欲しい。
・本体のメニュー構成がよく整理されていてわかりやすいので,現在Webインターフェースからのみ可能な操作(Bluetooth接続機器情報の削除や端末名の変更など)が,MR04LNだけでも可能にして欲しい。
・機能が限定的なAndroid,iOS用のユーティリティアプリがあるが,できるだけ機能を網羅したアプリを提供して欲しい。
というところです。

0 件のコメント: